未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

もうすぐお店の開店から2年となります。

早いようで長かったような…。

とにかく夢中でやってきた2年でした。

 

飲食店は2年以内に5割が倒産すると言われています。

 

3年以内には7割もの飲食店が倒産…。

 

そんな厳しい飲食業の世界で、とりあえず生存した50%の方に入ることができました。

日々色々考え、実行してきた中でわかった7つのことを備忘録としてまとめておきます。

 

未経験でも開業して続けることができる

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

 

どこどこで何年修行してきた、なんて響きはいいのですが、実際に飲食業未経験の私でも2年持ちました。

 

銀行で借り入れをするときには、業界での実績は必要かと思います。

しかし、自己資金で開業するのでしたら経験の有無は関係なし。

もちろん経験があり、経営や料理に関する知識があるに越したことはありません。

 

私の場合は、魚は捌くことができただけ。盛り付けなんかズブの素人。

しかし、今の時代はネットで多くのことを学ぶことができます

盛り付けにしても、「刺し身 盛り付け」で検索するだけで約600万件もHITするのです。

ものすごい数の教材がネット上にはゴロゴロとあるのですから、使わない手はありません。

 

また経験値の低さを補うために、経験者を雇うことも1つの手段です。

雇用となるとハードルは上がりますが、資金に余裕があればその人の経験を買うと思えばいいのかなと。

 

とにかく、未経験でも開業をして2年は続けることができるのです。

どこかで修行をしてから…

やったことないから…

そんな言い訳をする暇があればやってみればいいだけなのです。

 

 

ターゲットは深く狭く

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

 

とある人とターゲットの話をしていて感じたことです。

近くに大学もあるから学生にも来て欲しい、会社も多いからサラリーマンにも来て欲しい。

OLさんの女子会にも対応したいし、旅行客に地元の料理を味わってもらいたい。

広いターゲットに対応するために、料理は来たお客さんで変えたらいいので完全予約制。

さて、このお店の将来は…。

 

うちのお店の開店当初に決めたターゲットは

「魚の美味しさがわかる50代男性」

でした。そしてこれは今も変わらずです。

 

島根大学が近いので、付近には学生をターゲットにしているであろう食べ飲み放題のお店や、低価格のランチなどあります。

うちの場合、たまたま大学が近くにあっただけで学生をターゲットにするつもりはありませんでした。

 

お店を出す目的は「獲れたて魚の美味しさを知ってもらいたい」だったので、学生には高額に感じる値段設定にしました。

ターゲットを絞り、その方が美味しいと感じ、また行きたくなるようなお店。

料理内容からお店の雰囲気まで全てターゲットを想定して考えました。

 

その結果、2年経つ今ではランチ営業では8割が女性居酒屋営業では学生が3割程度で、女子会多数。

ターゲットにしている50代男性も来ますが、ターゲット以外もしっかりとご来店いただけます。

ターゲットを絞ったからそのターゲット層しか来ない、なんてことはありません。

むしろ絞りまくった結果、広い層に受け入れられたと考えています。

 

ターゲットは狭く深く絞る方がいい。

2年である程度結果が出た実感です。

 

 

借入せずに最低限スタートがいい

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

 

スタートアップで金利0で借り入れのような優遇処置など多くの起業家支援があります。

しかし、私は借り入れをしての開業はしない方がいいと思っております。

理由は大まかに2つ。

 

理由1:補助金で後々揃う

開業に最低限必要なものを揃えてまずはオープンする。

オープンしてから、もっと効率よくなるためのものを揃えていく。

 

冷凍庫はもっと大きいもので、食洗機も必要。

本当にそうですか?冷凍庫が大きくなるということは、それだけ在庫が増えるということです。

食洗機だってそりゃあれば便利。だけど、手洗いでも開業は可能です。

「あれば便利」

と思えるものは、お金がたまってから、でいいのです。あれば便利!に借入をしてまでお金を出す必要性がありません

 

業務効率化、生産性向上になる機械は、補助金で購入できることがほとんどです。

うちのお店で最初に購入したのは、製氷機のみ。

ボロボロの冷蔵庫(オープン3ヶ月で壊れて交換しましたが…)に、火が半分でないガステーブル、音がすごくうるさいエアコンでオープンしましたが、今では全て新品に買い替えました。

全て補助金によるものです。

借り入れせず開業した方が後々の返済を考えると圧倒的に優位ですよ。

 

理由2:余力がなくなる

銀行で借り入れをする際には事業計画を立てます。

どのくらい売上があって、どのくらいの返済が可能で…と数字に落とし込んでいきます。

しかし、その事業計画はどこまで信憑性があるのでしょうか。

売上予測が楽観的すぎませんか?

計画通りの売上がなければ返済困りませんか?

となってくるのです。

 

予定通りに行かないことなんてざらにあります。

万が一体調を壊してしまったり、事故で入院してしまったら…そんな不慮の事態でも固定費は必要です。

そんなときに借り入れがスムーズにできるために準備をしておくことはいいことです。

しかし開業当初から借り入れを行い、計画通りに行かないので追加融資!は難しいと思います。

いざと言うときに借り入れをするための余力残し。

余力があることが精神的安泰にもつながりますよ。

 

業界の当たり前を疑う

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

 

うちのお店は、飲食業界歴15年の方を雇用していました。

未経験の私にとっては非常に勉強になりました。この方のおかげで今があると言っても過言ではありません。

時折ぶつかっていたのが

「この業界では当たり前ですよ」

と言われたとき。

 

「当たり前」という言葉が嫌いな私はすごく反発しました。

例えば、魚を炙るときに表裏の両面を炙るのが当たり前と言われたことがあります。

生の食感を大いに残したいので、皮だけ炙って出したいと言ったことに対してでした。

 

実際に、お客さんに両面炙りと皮だけ炙りを出してみてアンケートを取りまくる。

私からしたら、両面炙りって、もはやタタキ。脂の香ばしさが出るのは皮だけをさっと炙ったとき。

お客さんの反応も、皮だけ炙りでオッケー。

 

このように、「これが当たり前」って言う人は変化ができないのか、成長が止まっているのかだと思っています。

当たり前ではなく、新しいことにどんどん挑戦していけばいいだけの話。

当たり前を疑うことこそ、新しい人気メニューの開発の第一歩なのでは?!

 

最初にお金をかけるところは内装

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

 

お店の雰囲気ってとっても大切です。

お客様が入って最初に何をみるのかって、料理でもなく、お店の雰囲気なのです。

特に居抜きで借りた場合、前のお店の雰囲気のまま。

 

どんな料理を出して、どんなターゲットに来てもらいたいのか。

それによって内装をしっかりと検討するのが大切だと実感しました。

 

自分の好みで、自分がいいと思った内装で、果たしてターゲットがいいと思ってくれるのか。

ネットで多くの内装を見ることができます。

まずは好みの内装のイメージを探し、そこからターゲットとなる属性の方に聞いていくなど、独りよがりにならないようにしなければなりません。

 

うちのお店の開業資金の7割は内装工事の費用でした。

それでも、お客さんからの反応はよく、

落ち着いて魚を味わえる

が達成できたと考えています。

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

改装前の座敷

 

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

改装後の座敷

 

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

改装前のカウンター

 

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

改装後のカウンター

 

開業後に内装工事を行おうと思っても、数日お店を閉めなければなりません。

さらには、最初に来たお客さんに付いてしまったイメージは簡単には変わるものではありません。

開業時に1番お金をかけてでも、内装をしっかりと行うのがいいと実感しました。

 

休んでも稼げる収入源が必要

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

ワンオペ営業。

夫婦で営業。

小さな飲食店あるあるです。

しかし体調不良になったときに、お店の営業ができなくなります。

営業ができなければもちろん収入もありません。

 

私のお店は開業から3ヶ月目にコロナで1週間お店を休業しました。

私は元気で動けるのにお店はお休みで、収入もなく不安な日々を過ごしたのを覚えております。

 

その時にスタートしたのが

物販による収入源の確保

でした。

 

お店で人気のメニューをお持ち帰りや通信販売で売っていこうと思い、商品開発に着手。

ちょうど夏の白イカ釣りのシーズンと重なっていたので、白イカの沖漬けの商品化から開始しました。

今ではECサイトも起ち上げて、少しづつですが収入源として機能をしています。

 

たくさんの収入源があればあるほどいいと思いますが、その分手間もかかります。

まずは、今の事業の延長線上で新たな収益源が作れないのかを考えることがいいと思います。

 

一つの事業、一つの販売先に9割を依存すると危険信号というのを聞いたことがあります。

新たな収益源確保のために、できることをやっておく必要性を感じるかどうかです。

 

 

自分自身が美味しいと自信を持って言えるものを出す

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

最後の内容は、やっぱりこれ。

自分が自信を持ってオススメできる料理を出す。

 

お客さんと話してて思ったのが、

自分はこうやって食べます、

自分はこの食べ方が好きです、

などなど、美味しいと思ったものは、自信を持ってトークができるようになります。

 

とりあえずメニューを増やすために入れておこう。

無難にこれをメニューにしておこう。

 

こんな内容では、お客さんにも適当さが伝わってしまいます。

かと言って、原価率も何も考えずに好きなものだけ出していいものではありません。

 

値段の高い安いは人によって感じ方が違います。

自信があるので、この料理をこの値段で食べてください。値段相応のもので、きっと満足いただけます。

こう思って値段をつけるときもあります。

自分自身が美味しいと思えるもの人にも知って欲しい。全ての土台はこの気持ちだと思います。

 

結局のところ…

 

正解がない問題を解き続ける感じ。

 

会計のときに

美味しかった

こんなに安いの?

この言葉をいただいたときに、飲食店をやってよかったと実感します。

 

まだまだたったの2年。

次の3年目を目指す中で、また別の勉強も必要になるだろうし、新たな気づきもあると思います。

入れ替わりが激しく、厳しい飲食業で生き残り続けるためにも、挑戦を続けなければなりません。

未経験者が飲食店を2年経営してわかった7つのこと

 

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