今回は実習先の遊漁船シーラックについてのお話。
海彦が大船長と呼ぶ、海運丸の土江船長。
海運丸で底引き網漁師を50年弱されてきた超ベテラン漁師。
底引き網が禁漁の期間中は、定置網なども行なってきたため、魚を獲ることに関してはプロ中のプロ。
が、釣りに関しては素人なので、口癖は
「魚はおるんだが、どげして(どうやって)釣るだ?」
である。
この通り大田弁が激しいので、海彦は意味がわからずよく聞き返す(笑)
底引き網の経験から海底地形に異常に詳しく、釣りをしている海彦によくボトムが硬いか柔らかいのか訪ねてくる。
海を離れると、義理と人情にあふれたおじさんである。
常に魚のことを考え、底引き網漁師のときに翌日はどこの漁場に行くのか四六時中考えていたらしい。
漁師を辞めた今は、お客さんをどこに連れて行って釣らせるのか四六時中考えてるらしい。
結局は海のことで頭がいっぱいなのだ。
漁師を辞め、遊漁船を始めたので、
魚を釣らせてなんぼ!
と、お客さんを乗せたときには初めて行くポイントには絶対に入らない。
そのため、事前に調査を必ず行い、釣れたポイントとそのときの反応をしっかりと確認してから、お客さんを案内する徹底っぷり。
お客さんが釣れて、タモ入れするときの嬉しそうな大船長の表情も乗船時の注目ポイント。
最後に、海彦がこの大船長に惚れ込んだ理由。
調査で乗せていただき、そのときに、これから海彦が魚釣りを中心としたビジネスを展開したい、と目標を語った。
すると、大船長と竹下船長だけが他の今まで会ってきた漁師さんとは全く違う反応をしてくれた。
「素敵なことだから頑張ろうよ」
この一言で惚れ込んだ。
他の人は、難しいだの、できない理由ばかり言って、はいはい、という感じだった。
確かに、他の人の夢や目標を聞いても、しかも数回しか会ってない人だと余計にそうなる。
しかし、大船長と竹下船長はしっかりと耳を傾けて、手伝えることは何でも言ってね、と否定どころかエールをくれたのだ。
漁師としての経験も大切だけど、何よりも人間性が大切。
こんな素敵な大船長を親分として研修を始めた海彦から見た、大船長の紹介でした。
シーラックの土江大船長(左)と竹下船長(左)
余談
研修と言うけど、制度上の問題で研修期間が設定されてるだけ。研修とされてる期間が終わってもお二人がいて、海があって、釣りができる限りはお2人と一緒にいるぞ!と思ってます。